館内の見どころ
ガスライトギャラリー
コーナー紹介
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ガスライトギャラリー
このコーナーに展示されているのは、ほとんどが明治から大正期のガス灯です。ヨーロッパ、そして日本でも、美しいデザインのガス灯がつくられ、人々の暮らしを彩りました。明治後半から大正期にかけて、天吊りや壁付け式、卓上型など多彩な室内用のガス灯が使われていました。
歴史から知る
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- 見どころ①
- 見どころ②
- 見どころ③
見どころ①
華やかな社交場、明治16年(1883)完成の鹿鳴館で使われていたガス灯は、現存する日本最古級の室内用ガス灯。
写真「鹿鳴館外観」
明治16年(1883)に完成した鹿鳴館は、政府要人や外国公使などと交流する社交場として誕生しました。明治23年(1890)に社交場としての役割を終えた建物は、華族会館などに利用されていましたが、昭和15年(1940)に惜しまれながら取り壊されてしまいました。
舶来上向腕ガスランプ
鹿鳴館で使われていた、ガスマントルを使用する室内ガス灯。優美な曲線と繊細な装飾が美しい貴重なガス灯です。建物解体時まで建物に残されていました。
関連資料
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舶来上向腕ガスランプ (裸火)
鹿鳴館で使われていた、裸火を使用する古い形態の室内ガス灯。建設当初から半世紀を経て、建物解体の際、譲り受けました。
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写真「華族会館 室内風景」
華族会館の室内の天井に、4灯式ガス灯のシャンデリアが3基設置されている様子がわかります。鹿鳴館として建設された当時の姿が忍ばれる写真です。
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錦絵「欧洲管弦楽合奏之図」
洋装で着飾った男女が室内で、ピアノやバイオリンなどの西洋楽器を演奏する姿を描いた明治22年(1889)の錦絵です。華やかな社交の鹿鳴館時代を象徴する光景です。
見どころ②
20世紀初頭。住まいを輝かせた室内照明用のガス灯たち。
下向小型ガスランプ
若草色のエナメル仕上げの笠付きガス灯。種火を灯しておき、左右のクサリを操作して点消灯する、広間などで使われた製品です。大正4年(1915)の東京瓦斯電気工業(株)のカタログに掲載されています。
卓上スタンド ガスランプ
昭和10年(1935)のカタログに紹介されている、美しいシェイプが印象的なアールデコ風の国産の卓上ガス灯です。半弧のアームのなかを通ってガスが送られる構造で、優れた技術が光ります。
藤原式六角型下向ガスランプ
和室に合う照明器具としてデザインされた、六角形型のホヤを持つ、国産の壁掛式ガス灯です。
アームの意匠が、和室で着物をかけておく鳥居のような形をした家具「衣桁(いこう)」を模していたり、イチョウ文様のような透かし細工が特徴的です。関連資料
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亥三十號一出腕 ガスランプ
明治末期のオーダメイド製品向けの、デザインカタログで紹介されたガス灯です。
すずらんを模した、アールヌーボー風の美しいデザインが特徴です。
20年近く後の昭和2年(1927)のカタログでも掲載されていました。
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ウェルスバッハ卓上ガスランプ
上向マントルを使用するイギリス製卓上ガス灯。点灯する時は、マッチなどをホヤの下に開口した穴より差し込んで点火する構造で、マントルの光が乳白色の傘で下向きに拡散し、卓上を照らし出します。
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英国製分銅伸縮ガスランプ(6灯)
本体とクサリでつながれた分銅でバランスをとり、本体を上下できる6灯立ての裸火ガス灯シャンデリア。使用するときは本体を引き下ろして点火した後、持ち上げて使用しました。
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