照明器具
暖房器具
調理器具
温水器具
その他
パリのガス燈
19世紀前半 [照明器具・屋外ガス燈]
No.Okugaito-001
フランスのパリで街路灯として使われていたガス燈。頭部の装飾の他、燈柱には中央部分に草花模様をはじめとする模様が施された優美なデザインをしている。
ロンドンのガス燈
19世紀前半 [照明器具・屋外ガス燈]
No.Okugaito-003
イギリスのロンドンで街路灯として使われたガス燈。シンプルなデザインで、柱の上部は飾りがない形をしている。
横浜のガス燈
1872年(明治5) [照明器具・屋外ガス燈]
No.Okugaito-002
1872年(明治5)に日本最初のガス事業が始まった横浜で、実際に使用された燈柱を移築したもの。設置当時のように、裸火のガスの炎をともすことができるように再現されている。
旧参謀本部ガス門燈頭部
明治後期 [照明器具・屋外ガス燈]
No.Okugaito-004
現在の国会議事堂前庭園にあった、参謀本部の門灯として使用されていた物。
ルーカスアウトドアランプ(大)
明治後期 [照明器具・屋外ガス燈]
No.Okugaito-005
内蔵されたモーターで加圧した空気を送り、混合したガスを燃焼させることで強い光を放つことを利用して照らしだす。強い光を放つため高いところに設置して街路灯などとして利用され、絶えず種火を点けておき、ガスコックを開けるだけで使用することができた。
壷持天使上向多飾ガスランプ
19世紀前半 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-006
天使が壺を抱えた優美なデザインをしており、上部の25個のバーナーが各々に、ガスの炎をともす燭台。大きさやデザインなどから、フランスの教会で使われていたと言われている。
英国製分銅伸縮ガスランプ(6灯)
明治初期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-003
本体とクサリでつながれた分銅でバランスをとり、本体を上下できる6灯立てのシャンデリア。裸火のガス燈で、使用するときは本体を引き下ろして点火した後、持ち上げて使用した。
舶来上向腕ガスランプ
明治初期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-001
鹿鳴館で使われていた、ガスマントルを使用する室内ガス燈。建物解体の際、譲り受けた物。
壁掛式ガラス製飾付腕裸火ガスランプ
明治初期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-008
マントルを使用しない裸火のガス燈。乳白色のガラスのホヤには草花が描かれ、アームは茎をイメージさせる、黄緑色のガラスの飾りの中にガス管が見える構造になっている。
ウェルスバッハ卓上ガスランプ
明治中期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-004
上向マントルを使用するイギリス製卓上ガスランプ。点灯する時は、マッチなどをホヤの下に開口した穴より差し込んで点火する構造で、マントルの光が乳白色の傘で下向きに拡散し、卓上を照らし出した。
壁掛式ガラス製腕下向ガスランプ
明治中期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-007
他のガス燈とは異なり、アームの部分がガラス製の製品。模様の施された透明な中空のガラス内をガスが流れてガス燈をともす構造は、無色であるガスを生かしたデザインを取り入れている。
吊下式下向二灯ガスランプ
明治中期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-011
二灯式ガス燈のシャンデリア。さまざまな飾りが施されており、広い室内の中央に備え付けられていたと考えられる。
壁掛式飾付下向ガスランプ
明治中期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-012
半円の弧を描くアームを持つ壁掛式のガス燈で、三本の櫛の歯状の飾りがアクセントとなった製品。青色のガラスに模様の入ったホヤはあまり見かけることはない。
独逸製吊下式下向ガスランプ
明治中期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-013
白地に金線の模様の入った、吊下式のガス燈。ドイツベルリンの「J.ハーシュホーン」社のブランドである「EROS」の刻印が本体にある。
壁掛式飾付下向ガスランプ
明治中期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-014
草花飾りとねじり模様の施された、曲線を描くアームを持つガス燈。鍍金されたアームと、ホヤを支えるバーナーの仕様が異なるところから、上向きガス燈をマントルを使用する製品に改造していることがわかる。
壁掛式草花飾付下向ガスランプ
明治中期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-015
草花模様の飾りの付いた壁掛式のガス燈。現在、下向きになっている草花の飾りの向きやコックのツマミの位置などから、元は裸火のガス燈であったことが推測できる。
吊下式伸縮廻転自在ガスランプ
明治中期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-018
広間などの天井に設置された吊下式のガス燈。バーナー部分と反対側の錘とのバランスを利用することで、高いところにかかげるガス燈を下に引っ張って、アームを稼働させてともした。
吊下式草花飾付下向ガスランプ
明治中期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-020
草花模様と曲線の飾りが組み合わされた吊下式のガス燈。本体だけでなく、ホヤにも草花模様が施されている。
卓上下向ガスランプ
明治後期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-005
大理石製の台座を持った卓上ガスランプ。下向のガスマントルを使用する、シンプルなデザインをしている。
壁掛式下向ガスランプ
明治後期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-009
壁掛式のガス燈。白色のバーナーには草花模様が施され、正面には「京都瓦斯」の社章が記されている。かつて京都瓦斯の供給地域で使用されていた製品。
下向小型ガスランプ
1915年(大正4) [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-010
若草色のエナメル仕上げの笠付きガス燈。種火を点けておき、左右のクサリを操作して点灯する、広間などで使われた製品。1915年(大正4)の東京瓦斯電気工業(株)のカタログに掲載されている。
吊下式笠付下向ガスランプ
明治後期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-017
木座を用いて天井に固定する吊下式のガス燈。バーナーの上には、内側が乳白色の笠があり、光を反射する役割の他、熱が直接天井に伝わらないようにしている。刻印より、大阪の三平社の製品であることがわかる。
藤原式一出腕ガスランプ
1925年(大正14)以降 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-019
1925年から29年(大正14〜昭和4)の、東京ガス(株)のカタログにも掲載されているガス燈。和風のデザインの国産品で、入手した時の情報では、京都御所に設置されていたものといわれている。
英国フレッチャラッセル社製裸火ガスストーブ
明治後期 [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-002
魚火型の裸火による、大変古い形をしたイギリス製ガスストーブ。暖をとるとともに、ガラス越しに炎の様子を視覚的に楽しむこともできた。
英国製サロンストーブ
1912年(大正元) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-004
薪を使用した暖炉を、ガスストーブに改造するときなどに設置された。暖炉の中に設置してもデザイン的に釣り合うよう、大きく重厚な形をしたイギリス製のストーブ。
英国製OJストーブ
1912年(大正元) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-008
イギリス製の鋳鉄製ホーロー引きのストーブ。上部のカバーを取り外すことで、配置してあるコンロを使用することが出来る。
英国製1Gストーブ
1912年(大正元) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-010
緑色、白色のホーローで彩られた鋳鉄製のガスストーブ。稼働するスケルトン上部の排気切替カバーと手前の水入れ部のフタは、鋳鉄の地肌をいかし、配色のバランスも考慮された製品である。
米国製バルカンストーブ
1912年(大正元) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-011
鉄板を丸めた円筒の内部でガスの炎を燃やし、室内を暖房するストーブ。製造したメーカー名より、同型のストーブを「バルカンストーブ」とも総称された。
英国製ハンツヴィトレオシルNO.2ストーブ
1915年(大正4) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-001
非常に古いタイプの製品で、1915年(大正4)のカタログには、「西洋間・応接室4.5〜6畳に適す」と紹介されている。
英国製マーシャル2号ストーブ
1920年(大正9) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-003
キューブ状のスケルトン(耐火粘土製)をカゴのなかに積み上げ、下部よりガスの炎で赤熱させて使用するイギリス製のストーブ。
ハンフレー65号ストーブ
1925年(大正14) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-006
棒状のスケルトン(耐火粘土製)を並べ、おのおの下部よりバーナーで赤熱させて室内を暖めるストーブ。キューブ状のスケルトンを使用したストーブより、効率よくガスを燃焼させることができ、上部にはやかんを乗せる置き台が備わっていた。
英国製ウェルスバッハ25号ガス放射スタンド
1925年(大正14) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-009
中心部の円錐状の金網を内部よりガスの炎で赤熱し、背後のお椀状の反射板で放熱するイギリス製のガスストーブ。
ハンフレー#111ストーブ
1927年(昭和2) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-007
アメリカのハンフレー社製のストーブ。10本の棒状のスケルトン(耐火粘土製)を熱して使用する大型ストーブで、当時のカタログには、12〜15畳の室内を暖めることができる製品と紹介されている。
16号Aストーブ
1927年(昭和2) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-016
国産オリジナルデザインのストーブで、アルミの地肌をいかした外観に、新しく開発した角型のスケルトン(耐火粘土製)を使用するストーブ。この後登場する国産ガスストーブに大きな影響を与えた。
20号ICハンフレーストーブ
昭和初期 [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-012
アメリカ製ストーブのデザインを模倣しつつ、日本独自の角型スケルトン(耐火粘土製)と、やかん置きや加湿用の水受けを備えた国産品。このデザインのストーブは、昭和40年代まで販売された。
60号曲面ストーブ
1934年(昭和9) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-013
片側6本ずつ、両面で12本のスケルトン(耐火粘土製)を円筒状に並べたストーブ。日本オリジナルデザインのガスストーブで、360度放射状に放熱することができ、大勢の人が集まるホールや集会場などの中央部近くに置いて使用された。
45号A薪型ストーブ
1935年(昭和10) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-015
薪の形状をしたスケルトン(耐火粘土製)を、四角い柵をかたどったストーブの中心に配置して、内部より赤熱させて使用するストーブ。改造して囲炉裏に仕込んで使用する活用例もあった。
17号OS蟹型ストーブ
1937年(昭和12) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-014
日本製のストーブ。中の角型スケルトン(耐火粘土製)がガスの炎で熱せられて赤くなるところから、蟹の形を連想した当時の技術者のユーモラスが感じられるデザインをしている。
燻竹製ガス火鉢
1914年(大正3) [暖房器具・ガス火鉢]
No.Hibachi-001
1914年(大正3)にガス会社より独立した元社員が開発・デザインした製品。国産オリジナルデザインのガス暖房器具で、年代や制作者などが分かる初期の資料である。
瀬戸火鉢(草花模様)
大正時代 [暖房器具・ガス火鉢]
No.Hibachi-002
従来の炭を使用する陶製火鉢と違和感なく使えるよう、陶製の外観や五徳、灰を備え、炭の替わりにお椀状のスケルトン(耐火粘土製)を配置し、赤熱させて使用した。従来の火鉢と変わらぬよう、飾りとしてあえて灰を入れて使用することができた。
足温器
1955年(昭和30) [暖房器具・その他暖房器具]
No.Sokuon-001
冬場寒い足元を暖めるための製品で、足を置く鉄板の下、本体内部で小さなガスの炎を燃やして足元を暖めた。1930年(昭和5)頃登場し、特に広い工場で座って作業をする女性に喜ばれた製品であった。
TG25号ストーブ
1956年(昭和31) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-017
工業デザイナー柳宗理氏がデザインしたストーブ。それまでのストーブとは異なったスケルトン(耐火粘土製)の後ろは、銀色の反射板と本体がカーブを描いて一体となった卵形をしたデザインをしており、非常に斬新な形をしている。
3号Rストーブ
1958年(昭和33) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-018
中央にあるスケルトン(耐火粘土製)を、ガスの炎で赤熱し、輻射熱と対流熱で室内を暖める。円筒形の形をした製品は、ホールや会議室などの広い室内の中央に置かれて使用された。また上部には水を入れたやかんを置いて、室内を加湿しながら使われたりもしていた。
30号赤外線ストーブ
1959年(昭和34) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-019
ガスの炎を特殊なセラミックバーナーを使用して燃やすことで、それまでのスケルトンを使用するストーブに比べ、2倍の赤外線を利用することができた。赤外線を利用して暖めるため風の影響を受けず、天井吊り下げ式の暖房器具としても利用された。
20-ガスターウルトラレイストーブ
1966年(昭和41) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-020
赤外線ストーブの一種。一番表面の金網と二枚目の金網の間でガスを燃やし、網を赤化させて暖めていた。圧電式の自動点火装置が備わっているが、マッチなどで点火する際は、表面金網の開口部にマッチを差込み、点火することもできた。
25号ガスファンヒーター
1980年 (昭和55) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-021
ガスの燃焼熱を、内蔵したファンで室内全体に循環させて暖めるガスファンヒーターの第1号機。燃焼熱をそのまま利用するが、不完全燃焼防止装置をはじめとしたさまざまな安全機能が搭載されている。その後ガス暖房器具は、ファンヒーターが製品の中心となっていった。
30号ガスファンヒーター
1989年(平成元) [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-022
障子戸を思わせるデザイン、黒い艶やかな漆調、黒真珠の耀きをイメージする日本の伝統美を活かしたデザインのガスファンヒーターとして発売された。
コロンビア二口七輪
1904年(明治37) [調理器具・ガス七輪]
No.Shichirin-001
イギリスからの輸入品で、1904年(明治37)発行のカタログに掲載されている。当時国内で実際に使用された初期の調理器具で、現在のガステーブルコンロの原型。
タカラ陶製七輪
1939年(昭和14)以降 [調理器具・ガス七輪]
No.Shichirin-003
戦時中に鋳物製ガス七輪の代用品として製造された物。鋳物製の製品と遜色なく使用できたが、陶製のために破損しやすかった。
ゼネラル二口七輪
1959年(昭和34) [調理器具・ガス七輪]
No.Shichirin-002
乾電池を電源とした自動点火装置を備えたガステーブル。ツマミを押し込みながらひねると、ガスが流れると同時にフィラメントが赤化して点火する。
英国フレチャラッセル社製ガスレンジ
明治後期 [調理器具・ガスレンジ]
No.Renji-002
1902年(明治35)にガスを使用する台所を備えた、大隈重信邸のガスレンジと同型といわれている。大隈邸の台所の評判に併せ、当時国内に輸入されて使用されていたイギリス製の製品である。
バルカン調理器
1917年(大正6) [調理器具・ガスレンジ]
No. Renji-001
大正時代のカタログに掲載されているアメリカ製のガスレンジで、コンロ部分が平らなため、鍋などを火加減に併せて自由に置くことができた。下の白い扉を開くとそこはオーブンになっている。
ウエッジウッド社製ガスレンジ
1953年(昭和28) [調理器具・ガスレンジ]
No.Renji-003
全体が白いホウロウで覆われた、ウエッジウッド社製のガスレンジ。下部に配置されたオーブンの扉には、内側にさまざまな料理の調理時間が英文で記載されている。
4升炊きガスかまど
明治後期 [調理器具・ガスかまど]
No.Kamado-001
ガスかまどは1902年(明治35)に開発された日本における最初のガス器具特許品。この製品はその改良品で、1908年(明治41)のカタログに登場し、昭和40年代までガス会社によって販売されていた。現在でも料亭などで使用しているところがある。
一升炊飯器
1955年(昭和30) [調理器具・ガス炊飯器]
No.Suihanki-002
お釜と羽釜を一体型にして、鋳物製のガス七輪の上に置いて使用する炊飯器。このコンセプトは後に登場する、コンロ部と炊飯部分が分離する、ガス炊飯器に引き継がれる。
タツミガス自動炊飯器
1957年(昭和32) [調理器具・ガス炊飯器]
No.Suihanki-001
1955年(昭和30)末に発売された、電気炊飯器に対抗するために開発された製品。ガス自動炊飯器自体は1930年代に登場していたが、ガスかまどに比べ高価で、時期尚早のためか、やがてカタログから姿を消してしまった。
ガスター1.2リットル炊飯器
1968年(昭和43) [調理器具・ガス炊飯器]
No.Suihanki-003
圧電素子を利用して点火するガス炊飯器。炊飯部とコンロ部分は分離して使用できるだけでなく、電池などを必要としないため、シンプルな機構となっている。
電子ジャーセパレート式ガス炊飯器
1986年(昭和61) [調理器具・ガス炊飯器]
No.Suihanki-004
マイコン機能を搭載したガス炊飯器で、ご飯の炊き加減やご飯の保温をセンサーでチェックする、ガスのおいしさとマイコンの便利さを組み合わせた製品。
電子ジャー付ガス炊飯器
1992年(平成4) [調理器具・ガス炊飯器]
No.Suihanki-005
厚釜を採用した内釜と、ガスならではの強火をファジィ制御でコントロールして「かまど炊き」に近い炊飯を可能にしたガス炊飯器。「おかゆ」や「こげめ」機能が搭載されている。
食パン焼き器(四面式)
昭和初期 [調理器具・ガストースター]
No.Tosuto-001
ガス七輪の上に乗せ、パンを四面に立て掛けて焼くトースター。七輪のガスの炎は円形のため、内側より均等にあたり、同時に4枚焼くことができる。ただし、片面が焼き上がると、手で裏返さなければならず、四つ切りパンが焼き上がる時間には5分ほどかかった。
2枚焼小型トースター
1955年(昭和30) [調理器具・ガストースター]
No.Tosuto-002
フタを開けて鉄板の上に敷いた金網の上にパンを置き、鉄板下のバナーで加熱して焼き上げる。蓋を閉め、平置きで焼き上げるため、ピザトーストなども調理できた。
ガスコンベクションオーブン
1974年(昭和49) [調理器具・ガスオーブン]
No.Oven-001
庫内に配置したファンで、ガス寝燃焼熱を強制的に循環し、短時間で調理を可能とした調理器具。庫内の温度はほぼ均一になり、調理温度がほぼ同じであれば加熱時間をずらすことで、さまざまな種類の料理が同時に調理でき、臭いも移ることがありません。これ一台で焼く、蒸す、煮る、などのさまざまな調理が行えた。
ガスコンビネーションレンジ
1978年(昭和53) [調理器具・ガスオーブン]
No.Oven-002
ガスオーブンが競争相手としてきた、電子レンジ機能を取り込んだ製品。ガスと電気のいいところを採用し、両機能を調理の際に同時に利用することもできた。
菊型ストーブ兼用コンロ
1920年(大正9) [調理器具・ガスコンロ]
No.Konro-001
卓上コンロとして使用するほか、バーナー部分に円錐形のスケルトン(耐火粘土)を置き、カバーをかぶせてストーブとしても使用することができた。大正時代の国産品である。
キング一口コンロ
1957年(昭和32) [調理器具・ガスコンロ]
No.Konro-002
カラー塗装の外観を備えた昭和30年代のガスコンロ。マッチによる点火や使用方法は、それまでの製品とほとんど変わっていない。
RN-004グリル付コンロ
1972年(昭和47) [調理器具・ガスコンロ]
No.Konro-004
一口のコンロとグリルを備えたガステーブル。グリル上部に五徳を備え、グリル開口部の左側のつまみをひねると、グリルのバーナーが上向きに向きを変えて、二口のガステーブルとしても使用することができた。
炊飯機能内蔵ガステーブル
1984年(昭和59) [調理器具・ガスコンロ]
No.Konro-003
外観はふつうのガステーブルであるが、コンロの下にあるグリル部分で、専用器具を使用することで炊飯も可能な製品である。専用器具は蒸し器としても活用することができた。
多機能調理ガステーブル
1987年(昭和62) [調理器具・ガスコンロ]
No. Konro-005
二口コンロの下に、一方は両面焼きグリル、もう一方はオーブントースターと専用釜を利用する炊飯機能を搭載した60cm幅の空間に収まる多機能調理器。
二口ガステーブル
1989年(平成元) [調理器具・ガスコンロ]
No.Konro-006
雑誌「クロワッサン」とコラボレーションをしたコンロ調理に特化したガステーブル。とろ火調理から業務用コンロに引けを取らない6,000kcalのバーナーを搭載している。
内炎バーナー搭載ガステーブル
1990年(平成2) [調理器具・ガスコンロ]
No.Konro-007
アメリカID-TWO社(現:IDEO)がデザインした製品。内炎バーナーを搭載しており、内向きの炎が利用できるため、鍋の外側に炎が出にくく、調理中に袖口に引火する事故の減少にもつながった。
安心機能搭載ガステーブル
1991年(平成3) [調理器具・ガスコンロ]
No.Konro-008
「天ぷら油火災防止機能」「焦げつき消火機能」など7つの安心機能を搭載したコンロ。両口のコンロに搭載されたセンサーが安全を見守っていた。
炊飯機能搭載ガステーブル
1997年(平成9) [調理器具・ガスコンロ]
No.Konro-009
ガステーブルのコンロ部分に炊飯機能を搭載した製品はこれまでも発売されてきたが、この製品では二重構造の専用の炊飯釜を使用することで、食事の都度、少量でも炊きたて御飯を手軽に味わえるようになった。
卵ゆで器
昭和初期 [調理器具・その他調理器具]
No.Hokachori-001
ガスを使った卵をゆでる専用のガス器具。エッグスタンドを模した形をしており、内部に水を入れて下部でガスを燃やし、下部と本体中央部の円筒内から内部の水を熱して使用した。構造はしゃぶしゃぶ鍋のようになっているが、ゆですぎないよう、正面に取り付けられた温度計で確認することができる。
パーコ瓦斯珈琲沸器
昭和初期 [調理器具・ガスパーコレーター]
No.Paco-001
本体左側のタンク内の水がバーナーで熱せられ、沸騰したお湯が管を伝ってポットのコーヒー豆の上に落ちる。一度に3杯分の珈琲(コーヒー)を入れることができた。
TG55型ガス冷蔵庫
1960年(昭和35) [調理器具・ガス冷蔵庫]
No.Reizoko-001
ガス冷蔵庫はすでに戦前には輸入されていたが、普及し始めたのは昭和30年代に国産品が登場するようになってからである。冷媒のアンモニアの気化熱を利用し冷却した。気化したアンモニアが溶けた水溶液が、再び水とアンモニアに分離する過程でガスの燃焼熱が用いられた。
リンナイガスレンジ
1976年(昭和51) [調理器具・ガスレンジ]
No.Renji-004
二口コンロの間にグリルを配置したガステーブルとガスオーブンを組み合わせて使用する、システムキッチンに組み込んで使用する調理器具。グリルには赤外線バーナーが搭載されている。
洗面用ガス湯沸器
明治後期 [温水器具・ガス湯沸器]
No.Yuwakashi-002
本体下部のバーナーで上部の鉄のフィンを加熱し、その間に配置したパイプに水を流し、温められたお湯を使用する湯沸器。1904年(明治37)のカタログに同型の製品が掲載されており、洗面所に設置する湯沸器と紹介されている。
ルード湯沸器
1913年(大正2) [温水器具・ガス湯沸器]
No.Yuwakashi-008
下部にバーナーを、上部に螺旋状の銅管を配置し、バーナーの燃焼熱で螺旋管内を流れる水をお湯へと沸かす給湯器で、必要な箇所まで配管でお湯を送り、水量に合わせてガスの炎の大きさも変わる構造になっている。
ビング湯沸器
1923年(大正12) [温水器具・ガス湯沸器]
No.Yuwakashi-001
大正時代のドイツ製シャワー兼用の湯沸器。中央のコックを切り替えることでバスタブにお湯を張ったり、シャワーを利用することができた。浴室内に設置して使用したため、痛みが激しい。
ハンフレー湯沸器
昭和初期 [温水器具・ガス湯沸器]
No.Yuwakashi-007
鋳物製の重厚なつくりの大型湯沸器。下の扉の中にあるバーナーで、上の扉内にある、銅製のらせん管内を通る水を加熱してお湯を沸かしている。ホテルやビルなどの人が多く集まる場所で使用されていた。
富士1号湯沸器
1934年(昭和9) [温水器具・ガス湯沸器]
No.Yuwakashi-004
銅製の円筒型の形状をした湯沸器で、内部は二重円筒の隙間に下部より水が入り、上部の熱交換器部で下部に設置したガスバーナーの燃焼熱で水が暖められ、溝を伝って上部から蛇口へお湯を導く構造になっている。本体は銅板をはんだ付けして作る手作り製品であった。
流線型投込湯沸器
1936年(昭和11) [温水器具・ガス湯沸器]
No.Yuwakashi-003
水を張ったたらいなどに本体を直接入れて、内部でガスを燃焼させて、まわりの水を熱する湯沸器。現在の湯沸器とは発想が180度異なるが、本体のほとんどが水に接しているため、効率よく加熱することができた。
エンジェル3号湯沸器
1959年(昭和34) [温水器具・ガス湯沸器]
No.Yuwakashi-005
現在の四角い形をした小型湯沸器と形状が異なる、円筒型の形をした湯沸器。水を加熱する機構はそれまでの製品と変わらないが、空だきを防止するため、ガスと水のコックが連動する関連コックという機構を備えていた。昭和30年代まで全国各地で使われていた。
KG-A4号湯沸器
1965年(昭和40) [温水器具・ガス湯沸器]
No.Yuwakashi-006
初めて圧電式自動点火装置を備えた湯沸器。湯沸器のパイロットツマミと圧電式自動点火装置が連動しており、操作に間違えがなく点火しやすい構造になった。
0号早沸風呂釜
昭和初期 [温水器具・ガス風呂釜]
No.Hurogama-001
1931年(昭和6)に開発された風呂釜で、木製の風呂桶に組み込んで使用した。それまでの風呂釜に比べ、効率よくガスの燃焼熱で風呂のお湯を沸かし、以後、バランス型風呂釜が登場するまで主力製品となった。
内釜付き角丸木風呂
昭和戦後 [温水器具・ガス風呂釜]
No.Hurogama-003
木製の風呂桶に銅製の早沸(はやわき)釜を組み込んだ製品。風呂桶は水気に強く加工もしやすい椹(さわら)の木で作られている。
バランス型風呂釜
1975年(昭和50) [温水器具・ガス風呂釜]
No.Hurogama-002
1965年(昭和40)に開発された風呂釜の後継機。密閉された製品内に水を引きこみ、吸気と排気を外気で行い、浴室内の空気を利用することなくガスの炎でお湯を沸かした。不完全燃焼が起きず安全な風呂釜として全国の公団住宅で採用された。内風呂の普及と後に採用されたシャワー機能は、生活に大きな変化をもたらした。
屋外設置型風呂給湯器
1979年(昭和54) [温水器具・ガス風呂釜]
No.Hurogama-004
風呂釜を浴室から、壁を隔てた屋外に設置して使用することができる製品。給排気の心配もなく、浴室内を広くとることができ、浴室内に設置したリモコンで点火をはじめとした操作をおこなうことができる。
BF型ガス湯沸器
1975年(昭和50) [温水器具・ガス湯沸器]
No.Yuwakashi-010
吸気口と排気口を同位置に置き、密閉した器具内に吸排気を直接屋外からおこなう構造で、不完全燃焼を解消したバランス式湯沸器。
不完全燃焼防止装置付ガス小型湯沸器
1983年(昭和58) [温水器具・ガス湯沸器]
No.Yuwakashi-009
5号の給湯能力がある、不完全燃焼防止装置が搭載された最初の小型湯沸器。押しボタン式の点火装置やレバー式のワンタッチ給湯、シャワーノズルの標準搭載など、さまざまな機能が採用されている。
ガス焼鏝(小)
明治後期 [その他・ガスアイロン]
No.Airon-001
本体を置き台の上に乗せ、置き台をガスバーナーで加熱して鏝を温めて使用した。1904年(明治37)のカタログには、ほぼ同じ用途の製品が紹介されており、本体に燃焼機構を持たない、古い形状をした製品。
ガスアイロン
昭和初期 [その他・ガスアイロン]
No.Airon-002
ガスバーナーを本体に内蔵した製品で、点火の際は製品後のネジを開き、バーナー部分をひらき点火する方法のため、バーナー部分を清掃できるような構造にもなっている。
蒸気自在調節アイロン(4ポンド)
1955年(昭和30) [その他・ガスアイロン]
No.Airon-003
内蔵されたバーナーで本体を暖めるだけでなく、内部に水を溜めるタンクがあり、レバーを操作することで、本体から蒸気を噴霧する機能を備えた製品である。
ブラドック社製A型ガスメーター
1911年(明治44) [その他・ガスメーター]
No.Hokakigu-002
明治時代のイギリスからの輸入品ガスメーター。ガス事業が始まった当初より、1904年(明治37)に国産品が登場するまで、すべて海外から輸入していた。
ガス吸入器
1937年(昭和12) [その他・ガス吸入器]
No.Kyunyu-001
ガスの燃焼熱で蒸気を発生させ、鼻やのどの粘膜を加湿する製品である。本体とバーナー部分が一体型の製品の他、他の加熱方法の吸入器でも利用できるよう、バーナー部分だけも販売されていた。
キング軽便物干器
1956年(昭和31) [その他・物干器]
No.Hokakigu-001
上部のハンガー部分にタオルや洗濯物をかけ、下部に設置してあるバーナー部分からの燃焼熱を利用することで洗濯物を乾燥させる製品。洗濯物が乾燥するかわりに、室内に湿気が充満してしまうため、換気が必要であった。
ガスオルガン
1987年(昭和62) [その他・楽器]
No.Hokakigu-005
1876年(明治9)フランスでビロフォンという、ガスを利用したパイプオルガンが作られ教会で使われた。東京ガス(株)では、ストラスブールのガス博物館にある当時のオルガンをもとに、1987年(昭和62)にこのガスオルガンを復元制作した。鍵盤を押すと、ガラス管の中の炎が変化し、やわらかい音を出す仕組みになっている。音域は2オクターブ半で、天然ガスで演奏できる世界最初のオルガン。
ホンスビー社製3馬力ガスエンジン
明治後期 [その他・ガスエンジン]
No.Hokakigu-003
使いやすく安全。さまざまな工場に動力用としてまた照明のための自家発電用として普及した。
ガス衣類乾燥機
1985年(昭和60) [その他・乾燥機]
No.Hokakigu-004
一度に4kgの洗濯物を天候に左右されることなく乾かすことができる回転式のガス衣類乾燥機。製品の愛称は、公募により決められた。
家庭用燃料電池コージェネレーションシステム
2005年(平成17) [その他・燃料電池]
No.Hokakigu-006
2005年(平成17)4月、世界で初めて首相公邸に設置された家庭用燃料電池コージェネレーションシステムと同型機。その後ガスを燃料とする製品は、統一名称で全国販売されている。
舶来上向腕ガスランプ
明治初期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-002
鹿鳴館で使われていた、裸火を使用する古い形態の室内ガス燈。建物解体の際、譲り受けた物。
英国製バロネットストーブ
明治後期 [暖房器具・ガスストーブ]
No.Stove-005
積み重ねたキューブ状のスケルトン(耐火粘土)をガスの炎で赤熱させ、輻射熱を利用して暖房する。製品上部にはコンロとして使用できるよう、バーナーが設置されている。
卓上下向ガスランプ
明治後期 [照明器具・屋内ガス燈]
No.Okunaito-016
本来は吊下式の上向ガス燈を、燭台として使用したと思われる台へ逆さに固定し、卓上下向ガス燈へと改造した製品。かつての円い取っ手の部分が、卓上ランプのデザインに生かされている。