ガスミュージアムブログ
瓦斯野炎男の美味しいミュージアム 【墨田川編】
こんにちは!ガスミュージアム専属リポーターの瓦斯野炎男(ガスノホノオ)です。
今回は、隅田川を訪れました。まずは浅草橋で電車を降りて両国橋に向かいます。
なんで両国橋?と言いますと、
ガスミュージアムでは1月11日から3月30日まで「ヌエットの描く昭和モダンの軌跡」展を開催しています。
https://www.gasmuseum.jp/gallery/
そこで、ヌエット氏の人気作品「両国橋」に因んで両国橋にやってまいりました。
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東京風景 両国橋 ノエル・ヌエット1936年
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現在の両国橋
この両国橋は昭和7年(1932)に架けられたまま残っており、特に橋上灯が面影を残していますね。
首都高が通ったり、ビルが建ち並んだりと様子は変わっていますが、
90年以上も幹線道路として利用されていることに感心します。
さて続いてはミュージアムのご紹介ですが、隅田川からスカイツリーを眺めていたら、
お腹がすいてきました。
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隅田川
メインは後にしてまずは腹ごしらえをしましょう。
少し隅田川を上ります。と言っても船ではなく都営地下鉄浅草線で本所吾妻橋まで行きました。
今回のお目当ては豪華海鮮丼です。
前回、学生街ということでジャンキーなどんぶりでしたが、今回は豪華でびっくりです!
「期待させるね!」という声が聞こえてきますが裏切りません。なんといっても築地市場が近いですから。
「豊洲の間違いでしょ」というツッコミもありますが、どちらもそんなに近くありません。
ただ、川が近くてなんとなく海鮮が美味しそうな雰囲気です。
つまらないことを言ってないで早速お店に向かいましょう。
目指すは「野口鮮魚店」、魚屋さん直営といった感じでますます期待させますね。
有名なお店らしく、行列が出来ています。ただ回転が良くすぐに入れました。
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野口鮮魚店
メニューはたくさんあり、どれも魅力的で迷います。
せっかく来たのだからと「うまい丼(うに、まぐろ、いくらの頭文字をとって)」に惹かれたのですが、
お値段的に少々勇気がなく、入口の看板で一番大きな写真の「海鮮チラシ」をお願いしました。
「写真が大きい」=「お店のおすすめ」ということで選びました。
満席状態ですが、5分ほどで着丼です。
いかがでしょう。期待以上ですね。どんぶりからあふれています。
ネットでよく見かけるのは、小さいどんぶりで具があふれている写真ですが、
写真につられて実際にお店に行ってみてがっかりすることが多いです。
しかし、この海鮮チラシはシャリの量も多く(「食が細い方はシャリ少なめがおススメ」との注意書きあり)、
正真正銘の“どんぶり”です。
具だけではなく握り寿司までのっていました。豊洲市場から仕入れているそうですが、
インバウンド価格の豊洲や築地の半額以下で食べられます。
さらに海鮮丼だけでなく焼き魚やフライ定食もあるようです。
お隣さんは人気のあら汁と子供の拳ぐらい大きなカキフライを注文していました。
「うまい丼」を召し上がった方、ご報告お待ちしております!
お腹がいっぱいになったところで本日のミュージアムに向かいましょう。
「野口鮮魚店」から5分ほど、倉庫街にひときわ目立つ建物が見えてきました!
それは「たばこと塩の博物館」です。
最寄りの本所吾妻橋駅から徒歩10分、スカイツリーで有名な
東武スカイツリーライン押上駅からは12分ほどです。
「たばこと塩の博物館」といえば、渋谷公園通りを思い浮かべる方も多いと思いますが(歳がバレますね)、
2015年にこの墨田区に移転されたそうです。
今回は許可を得て3月23日まで開催されている特別展「日常をつくる!企業博物館からみた昭和30年代」を
中心に見学します。
エスカレーターで2階に上がると特別展示室です。
この特別展は、すみだ企業博物館連携協議会で共同監修されたとのことです。
すみだ企業博物館協議会は、墨田区内の企業博物館、花王ミュージアム、
セイコーミュージアム(現在はオブザーバー)、たばこと塩の博物館、東武博物館、
郵政博物館によって2016年に設立され、ガイド小冊子の制作やスタンプラリーを実施してきましたが、
展示会での本格的な協力は初めてだそうです。
早速入ってみましょう。
瓦斯野炎男として、いきなり目に入ってきたのが「火の道具」です。
台所で薪や炭が使われていた時代と比較すると、昭和30年代は飛躍的に進化しています。
あこがれの“ダイニングキッチン”が誕生し、自動点火のガスコンロが登場したのもこの頃です。
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【ガスミュージアム】二口七輪(自動点火)
続いて「電気洗濯機の登場」です。
洗濯は日本では長い間、井戸端や土間でたらいと洗濯板を使って行われていました。
しかし、電気洗濯機が普及し始め、洗濯機用洗剤も登場しました。
洗濯機と洗剤によって、日本の洗濯習慣は一変し、女性の社会進出にもつながったそうです。
次は「すまいの変遷」です。
昭和30年代から東武鉄道の沿線においても大規模な団地が開発されていきます。
なかでも草加松原団地は6千戸にも及び人口2万人規模だったそうです。
ガスミュージアムには実際に団地で使われていた台所が展示されていますので、合わせてご覧ください。
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【ガスミュージアム】団地 台所展示
続いて、「生活の句読点」ということで「たばこ」です。
「今日も元気だ たばこがうまい」といった名キャッチコピーもこの頃に生まれたそうです。
さらに、「仕事の時間を刻む」ということで「腕時計」です。
初めて知ったのですが、昭和30年代に腕につけているだけで
自動的にぜんまいが巻き上がる腕時計が登場したそうです。
それまでは、りゅうずを回してぜんまいを巻き上げる手動式でしたので画期的なことですね。
日付や防水などの機能もこの頃からどんどん充実していったそうです。
今回は、特別展のみのご紹介でしたが、常設展には「塩の世界」と「たばこの歴史と文化」の展示室もあり、
昔懐かしい「たばこ屋さん」も展示されています。
本当に展示が充実していますので、ぜひじっくり時間をかけて訪れてみてはいかがでしょうか。
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たばこ店
今回も「瓦斯野炎男の美味しいミュージアム」お楽しみいただけたでしょうか。
それでは次回またお会いしましょう。
ガスミュージアムでもお待ちしております!
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