こんにちは！ガスミュージアム専属リポーターの瓦斯野炎男（ガスノホノオ）です。

今回は、「銀座」です。ガスミュージアムでは「銀座クロニクル」展～明治のガス灯から現代の輝き～が始まっていますが、ご観覧いただきましたでしょうか。
https://www.gasmuseum.jp/gallery/

「最近忙しくて行けていない」という方も12月25日まで開催していますので、ぜひお待ちしております。

皆さん、「銀座」といって何を思い出しますか？瓦斯野炎男的には「ガス灯」と答えたいところですが、やはり洋食ですよね。ということで、1895年（明治28年）創業の煉瓦亭さんにやってきました。オムライスやポークカツレツを考案したという説もある老舗です。

「銀座クロニクル」展でも紹介していますが、銀座は明治5年の「銀座大火」という大火災に見舞われ、焼き尽くされました。政府はこの地を煉瓦造りの西洋風の不燃
都市として復興し「煉瓦街」が登場します。そこにいち早く目をつけた創業者の木田元次郎氏が、煉瓦街にお店をつくろうと決断。煉瓦街にちなんで「煉瓦亭」と名付けたそうです。

早速、煉瓦亭に向かいましょう。入口にはガス灯風な電灯が灯ります。老舗感のある階段を上がり、2階の窓際の席に案内されます。注文は煉瓦亭と言ったら「オムライス」と「ポークカツレツ」ですが、今回はメンチカツをお願いしました。付け合わせの
キャベツも煉瓦亭考案ということで、すべてに歴史が香ります。

お腹もいっぱいになったところで、本題のミュージアムに向かいましょう。ふと、食べることに夢中で煉瓦亭が「銀座ガス灯通り」にあることを忘れておりました。

瓦斯野炎男にとってガス灯は必須です。早速拝み？に行きましょう。このガス灯、ガスミュージアムのブログには何度も出演しておりますが、いつ見ても気持ちが和らぎますね。

【参考】ガスミュージアムブログ「ガス灯を探しに行こう！」

ガス灯を探しに行こう！　第3回　銀座のガス灯

かなり寄り道しましたが、今回は今年4月にグランドセイコーミュージアムがオープンしたセイコーミュージアムにやってきました。

1981年、セイコー創業100周年の記念事業として「時と時計」に関する資料・標本の収集と保存、研究をする機関として東向島に誕生しましたが、2020年、創業者・服部金太郎氏の生誕160周年を迎える年に、服部金太郎氏が生まれ、起業して服部時計店を創業した街、銀座へ移転したそうです。セイコーの製品史のみならず、日時計から和時計なども含めて広く時計の歴史を紹介しています。

まずは正面入り口の大きな振り子時計に迎えられます。5.8mもあり、時に合わせて優しい光と音楽を奏でています。

1階で受付を済まし、2階に上がります。
ここでは1881年に京橋で服部時計店として創業されたセイコーの歴史を学んでいきます。東京ガスも1874年にガス灯が灯り、1885年に会社として創立されておりますので、ほぼ同時代に銀座から歩み始めたのですね。

エレベーターで6階に上がりました。ここが4月にオープンしたグランドセイコーミュージアムです。グランドセイコーの歴史的製品が100点余り展示されています。
その中で高級そうな腕時計を見ていたら、値札を見てびっくり。1,500万円！でした。家が建ちますね。皆さんも目の保養にいかがでしょうか。

続いて、５階、４階と下りながら「いろいろな時間」「精巧な時間」といったテーマのもと、セイコーが生み出してきた多様な時計の歴史を感じます。

さらに下って3階では時計の歴史です。
日時計から始まっていますが、瓦斯野炎男としては、燃焼時計です。写真は江戸時代の香盤時計です。木枠で抹香（粉末状の香）を線状にしき、一定の間隔に時刻札を立て、香が燃える速さで時刻を計っていたそうです。結構、手が掛かりますが、面白いですよね。

写真の振り子時計は、あのガリレオ・ガリレイが振り子の等時性を発見し、その後、17世紀半ばにオランダのクリスチャン・ホイヘンスが発明したそうです。当時としてはかなり正確（誤差15分程/日）で、20世紀のクォーツ時計が開発されるまで、最も正確な時計とされていました。

さて、次は地下に向かいます。「極限の時間」ということで世界最先端の計時・計測システムが紹介されています。なんと、あのウサイン・ボルトボルトが2009年に100m走で記録した9秒58はセイコーが計時したものです。もちろん山縣選手の日本記録の9秒95もセイコーです。

最後は、銀座を象徴する和光時計塔の文字盤を見ながら出口に向かいます。

セイコーミュージアムを出ると銀座並木通りです。ネオン街に魅かれつつ、お別れです。ガスミュージアムで開催されている「銀座クロニクル」展でお待ちしております！

瓦斯野炎男の美味しいミュージアム、またお会いしましょう！