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東京の街 ~くらべる探検隊~ 第1回「浅草 吾妻橋」

テーマ:     公開日:2021年03月27日

今回よりシリーズで、東京の街の「今」と「昔」を“くらべる探検隊”のレポートで
ご紹介していきます!

現在、ガスミュージアムでは「明治錦絵」を約700点収蔵しています。
明治5年に始まったガス事業の時代背景として、
明治時代の東京の街の姿を知るための資料として集められました。

その「明治錦絵」や「版画」と、今をくらべながら東京の街の移り変わりを一緒に見ていきましょう♪

第一回は「浅草 吾妻橋」です。
浅草といえば、今は日本人のみならず外国人にも人気の観光地です。
古くから浅草寺の門前町として多くの人が訪れ栄えていました。

久しぶりに浅草に行ってみました!
吾妻橋は、銀座線「浅草駅」近くの隅田川にかかる、
浅草寺エリアと東京スカイツリーエリアをつなぐ橋です。

吾妻橋からは、東京スカイツリー、アサヒビール本社ビルと有名な金色のオブジェが見えます。
とても景観が良い場所で観光客に人気の撮影スポットです♪

吾妻橋は、数度の架け替えを経て、大正12(1923)年関東大震災で被災し、昭和6(1931)年に現在の橋になりました。

では、明治初期の吾妻橋とくらべてみましょう。
こちらが、明治時代前期に活躍した絵師、井上安治の描いた吾妻橋です。

吾妻橋は、明治18(1885)年洪水のため流失した木造橋に替わって、明治20(1887)年に他の橋にさきがけて鉄橋に架け替えられました。
すぐ近くに住んでいた安治は、新橋完成直後の様子を描いたと思われます。

橋の上は車道と人道に分けられており、夜間の照明としてガス灯が8基建っていたそうです。
鉄橋の吾妻橋はとてもモダンな感じがします。
着物の人、洋装で馬車に乗っている人、ガス灯など、鉄橋をモチーフに文明開化の様子が感じられます。

こちらも安治の作品です。この作品は「東京真名所図解」と通称された作品のひとつです。
今でいえば、街歩きガイドブックのようなものでしょうか?
新しい橋の上には大勢の人が集まっていますね。

安治は夜の吾妻橋も描いています。

ガス灯が灯っているとはいえ、夜はまだまだ暗いですね。暗闇の中、月がきれいに見えます。
歩いている人の姿は見えますが、夜出かけるにはちょっと怖い気がします。

こちらは今の夜の吾妻橋です。
東京スカイツリー、アサヒビールの本社ビルもハートにライトアップされています。
夜の明るさが全然ちがいます。

ちなみに、このハートのライトアップは、アサヒビールさんが新型コロナウイルスの感染が長期化するなか、
浅草の街をはじめとした日本全国に明るく元気な気持ちをお届けする試みです。

橋の横の階段を下りて、遊歩道に降りてみました。
なんと吾妻橋もきれいにライトアップされていました☆

こちらは、東京都による隅田川橋梁群の医療関係者等応援ライトアップです。

橋とビルのライトアップのコラボに心癒され元気が出てきました。
新型コロナウイルスの影響なのか、今の吾妻橋もそれほど人通りもありませんでした。
1日も早く終息して、浅草の街に活気が戻ってほしいです。

これからお花見シーズンを迎え、隅田川の桜もきれいでしょう。
隅田川まではお花見に行けない方も多いと思いますので、
最後に安治の描いた桜をご紹介いたします。

こちらも「東京真名所図解」の作品のひとつで「向島桜」です。うしろに流れているのは隅田川です。
のどかな雰囲気が伝わってきます。

お花見気分を少しでも感じていただけましたでしょうか?

次回も東京の何処かに「くらべる探検隊」が出動いたします。
お楽しみに♪

(くらべる探検隊 1号 T.Y)

 

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