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ガス灯を探しに行こう! 第5回 恵比寿ガーデンプレイスのガス灯

テーマ:     公開日:2021年07月23日

『ガス灯を探しに行こう!』の更新を心待ちにしてくださっているファンの方々!
今回で、連載5回目に突入致しました。
現在、東京の街中に灯るガス灯は、東京ガスの供給地域で約430灯、全国では約3000灯です。
今後も様々なガス灯をご紹介していきますので、楽しみにしていて下さいね。

さて、連載5回目は『恵比寿ガーデンプレイス』です。
梅雨も終わりに近づき、もうすぐ夏休みシーズン到来です!
ショッピングにお洒落カフェ、インスタ映えスポット目白押しの恵比寿駅周辺ですが、
実は恵比寿ガーデンプレイス内に、素敵なガス灯があるのをご存知でしょうか。
さっそく、探しにいってみましょう♪

恵比寿駅東口改札を出て、恵比寿ガーデンプレイスを目指します。
『恵比寿スカイウォーク』を通って、 

または、『恵比寿ビール坂商店街』を真っ直ぐ行くと、恵比寿ガーデンプレイスに到着します。

この街灯は、途中の商店街にあります。ビールがモチーフで、思わず写真を撮りたくなりますね。
更に、点灯時は、青と黄色の光で目立ちますね。
さすがビールの聖地です!  

恵比寿ガーデンプレイスは、1889年(明治22年)に操業開始した
恵比寿ビール醸造所(後のサッポロビール恵比寿工場)の跡地再開発として、
1994年(平成6年)に誕生した街です。
敷地の約6割が広場や緑地等のオープンスペースになっていて、
樹木・舗装材等、ヨーロッパの街並みをイメージした「ヨーロッパテイスト」をベースにデザインされています。
各施設も、各々の場の雰囲気に合わせてヨーロッパ風の演出がなされているのが特徴で、
特に、フランスとワイン、ドイツとビール、が主なモチーフになっています。

恵比寿ガーデンプレイス内は、待ち合わせに迷いそうなくらいの広さです。  

どんどん奥に進んでいくと、一際目立つ素敵なお城がありました。

プロポーズ、記念日ディナーで有名なデートスポット『ジョエル・ロブション』です。
ミシュランガイド東京において2008年から三ツ星を獲得し続けるフレンチレストランの名店です。
まるでパリの街に佇んでいるような重厚で美しい建物と広場ですね。

少し話はそれますが、新一万円札の顔になる、そして今NHK 大河ドラマでも話題の渋沢栄一は、
1867年にパリ万国博覧会の使節団の一員として、フランスに渡ります。
そして、当時パリの街を輝かせていたガス灯を見て、その美しさに感銘を受けます。
特にコンコルド広場でのガス灯は強く印象に残り、渡航の日記にも記しています。
この写真は、渋沢栄一が訪れた19世紀後半のコンコルド広場です。
馬車が行き交う広場を数多くのガス灯が取り囲んでいる事が分かります。

その後渋沢栄一は、明治7年に始まった東京のガス事業の創生期から責任者を務め、
35年間にわたりガス事業の成長を主導していく事になります。
そんなふうに辿っていくと、今東京のガス灯が見れるのは、渋沢栄一の功績のおかげなのですね!

コロナが終息したら、ぜひとも一度フランス パリに渡り本場のフレンチを味わいたいものです!

話は戻り、そんな誰もが憧れるスポットの前に東京ガスが設置したガス灯があります。
実は、ガス灯が設置されているこのシャトー広場は、恵比寿ガーデンプレイス建設プロジェクトにおいて、
「フランス文化をそのまま日本に紹介するシャトー(貴族の城館)」というコンセプトに基づき
恵比寿ガーデンプレイス全体のシンボルとして計画がすすめられたそうです。

さっそくガス灯を見ていきましょう!ジョエル・ロブション正面に、4灯式のガス灯が2基あります。

更に、正面向かって右側の花壇を囲むように、2灯式のガス灯が4基あります。 

この6基は全て、マントル付き上向きのガス灯です。

実はガス灯には、大きく分けて2つのタイプがあるのをご存知でしょうか。
①炎が直接みえる『裸火』タイプと 

②炎に被せて使う『マントル』タイプです。
また、マントルガス灯には「マントルが上向きのタイプ」と
「マントルが下向きのタイプ」があります。

明治初期、マントルが普及する前のガス灯は、①裸火でした。
その後、明治27年頃から、被せるだけで、裸火の5倍の明るさになる②マントルに替わりました。

恵比寿ガーデンプレイスのガス灯は、全て後者の②マントルタイプのガス灯です。
また恵比寿ガーデンプレイスのガス灯は、全面が曲面のガラス作りになっているのが特徴的です。
このガラス円柱のようなデザインは、フランス製のものによく見られるそうです。
ちなみに恵比寿ガーデンプレイスでは、年に1度11月にメンテナンスがあるそうです。
このタイプのガス灯の場合、点検口が見当たりませんね……。
どこからメンテナンスを行うのでしょうか?






実はこのタイプのガス灯は、「ガラスの円柱ごと取り外してメンテナンス」するそうです。
高所での作業になるので、取り外しだけで一苦労ですね!
ここで1つクイズです!
先ほどの「パリのコンコルド広場の絵葉書(大河ドラマ説明箇所の白黒絵葉書画像)」に
注目して頂きたいのですが、
広場に沢山設置されているガス灯のうち1つは、丁度メンテナンス作業中の様子が写っていますね。
さて、どのガス灯でしょうか?探してみてください!
(答えはブログの最後で…)

恵比寿ガーデンプレイス内を散策していると、確かにヨーロッパテイストのスポットが随所に見られました。
●ビアステーション
プロが注ぐエビスビールと食事を楽しめるダイニングバーです。
どこかドイツを思わせる赤レンガ風の建物が特徴的ですね! 

●LA TABLE de Joel Robuchon
コース料理のみならず、アラカルトとお好みのワインで
誰もがカジュアルにフレンチを楽しめるレストランです。 

●ラ・ヴィネ
経験豊富なソムリエのいるフランスワイン専門店です。 

ヨーロッパの国々を巡っているようにとても楽しくお洒落な雰囲気を味わえますね!

そして、これからの暑い夏に空調は欠かせないですよね。
最後に、少しガスに関すプチ知識を1つご紹介します。
皆さんは「地域冷暖房」と言うワードを聞いたことがありますか。

実は恵比寿ガーデンプレイス内の空調は、この地域冷暖房システムを導入しています。
普通は、駅・住まい・オフィスなどで個別に冷暖房や給湯の設備を持ち行います。
しかしこのシステムは、その設備を一ヶ所にまとめ、都市ガスを効果的に利用して、
大規模かつ複数建物の冷暖房や給湯、発電を行う事が出来ます。
省エネルギーにも繋がりますし、災害時の備えにもなります。

実は恵比寿ガーデンプレイス以外にも「東京都庁のある西新宿エリア」を始め、
東京ガス管内で66ヵ所(*)もの多くの地域に地域冷暖房システムが導入されているのですよ。
(*)一般社団法人 日本熱供給事業HPより
               
これからが夏本番!
8月に向け暑くなる中、恵比寿ガーデンプレイス内には、
飲食店やショップ以外にも東京都美術館・エビスビール記念館など、
室内で楽しめるスポットもあります。
また、ガスミュージアム同様、
レトロなヨーロピアンテイストの恵比寿ガーデンプレイスとガス灯の組み合わせはバッチリ!
夕涼みしながら、インスタ映えな写真も期待できますね! 

ぜひ、恵比寿ガーデンプレイスに立ち寄った際には、
本日ご紹介したガス灯を見つけてみてくださいね!

*クイズの答え→→→左下のガス灯にご注目ください。
          はしごを架けて、メンテナンス作業中の様子が描かれています

担当:Y.K

 

 

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